今回の特集テーマは「眠り」です。対談と、「眠り文学50選」という印象的な眠りの場面を読み解くブックガイド的企画。それから眠りの場面が印象的な作品がいくつか。
特集で興味をひかれ、栗田有起の『オテル モル』が読みたくなりました。あと、中島敦も高校生の頃に読んだっきりなので再読しよう。
文学における眠りというと、私なんかはすぐに死の暗喩なんて安直に考えてしまうのですが(そーいえば昔、『眠りと死は兄弟』なんて本を読んだ覚えもありますな)、冒頭の対談では絵画・イラストにおける眠りをまず「不在」と読み解き展開していきます。
ここに出てくる「不在」という考え方が魅力的で、色々考えさせられました。不在だが雄弁な絵画というのがあるんですねー。
眠りというテーマを掘り下げるところも面白いんですが、実際に絵を描く人による「絵の見方」というのも色々と発見があり、面白かったです。
あと印象に残ったいくつかについて簡単に感想を。
石川美南、「眠り課」。会社のどこかにあるという眠り課。こんな奇想っぽい設定を短歌でつづる人がいるとは知らなかった。ユーモアがあり実感がある。面白い。
リン・ディンの「パルミジャーノ・チーズ」、これは何かのアンソロジーで目にしたんだけど、どこで見たのか思い出せない。他の2編も淡々と語られるシュールな展開が好み。
スティーヴン・ミルハウザーの「イレーン・コールマンの失踪」。密室からの失踪に一瞬喜ぶ私はやはりミステリ者・・・・・・ここにそんな安直な短編が載っているわけがなかった。
小野正嗣「キュウリとニガウリ」。ここまで読むのが苦痛な文章は過去に記憶がない。1号の時は頑張ったが、今回は目がすーべーるー。
戌井昭人の「どんぶり」も面白いなあ。よくあるニート小説かと思いきや、なんか変な展開に。
それから岸本佐知子の連載が、だんだんツボにはまってきました。

