レンタカーで鳥羽に日帰りで遊びに行ってきた。
今年は7、8月と単発の派遣仕事を受けて、繁忙期のヘルプだけあってお盆も土日もない忙しさだったので、こんなんじゃ夏終われないよという気持ちの行き場に程よい距離の遠出。
ずっと前に1回浜松の両親と鳥羽に行ったときは、車で愛知県の渥美半島の先っちょの伊良湖岬からフェリーに乗って行ったのでわりと手軽で行きやすい印象があったのだが、大阪からだと名神高速から伊勢自動車道と走っていく片道約200kmコース。
自分の体力的に1日で往復400kmのドライブはできなくはないがけっこう厳しいので、滋賀まではJRで行って車を借りることにした。
何年か前に近所でレンタカー借りて旅行に行こうとしたら渋滞にはまって抜けるのに何時間もロスしてしまったことがあり、特に連休のときは電車である程度京阪神を脱出してからレンタカーを借りるという習慣になりつつある。
出発したときの天気は悪かったが、SAに立ち寄りつつお昼頃に鳥羽にたどり着くと、これぞ夏って感じの快晴だった。
まずはランチ。家族がイタリアン気分というので、鳥羽駅の近くにあるクッカーニャというお店に入った。
パスタとドリンクのランチに、キッシュを追加。


タコとサザエのジェノベーゼ。とても美味しいだしが出ていた。
タコとサザエもついでにズッキーニも肉厚。
相方は特にこんなおいしいキッシュはじめて…と感動していた。
鳥羽に来るまで知らなかったが、SAで休憩中にランチのお店をマップ上で探していたら江戸川乱歩館という文字が見えて、なかなか来る機会もないので予定になかったが寄ることにした。
駐車場があるかわからなかったのでランチのお店の人に頼んで車をそのままおかせてもらい、歩いていく。

程よく狭くていい感じの道だなと思いつつ歩いていくと、並びに古びた色の民家が見えてきた。

江戸川乱歩館はここに住んでいた岩田準一の家を中心にした鳥羽の文学館だそう。
岩田準一は竹久夢二に師事して絵を学び、乱歩の『パノラマ島奇談』などの挿絵を担当したり、また民俗研究家で男色の研究で乱歩とは同好の士でありライバルであったとか。
江戸川乱歩は大正6年、23歳のときに鳥羽造船所に庶務として勤めはじめた。それから大正8年に退社して上京するまで鳥羽で暮らしていた。
坂手島の出身で小学校の先生をしていた村山隆子と出会ったのも鳥羽でと思うと滞在は短かったけれど印象深い土地だっただろうなと思う。
受付の方に教えてもらったところ、乱歩館のすぐ真向かいの家が乱歩が一時下宿した家なのだそうだ。
貼雑年譜の鳥羽の地図を描いた部分がパネル展示されていたが、それを見るとたしかに書かれていた。
展示はパネルや乱歩の書籍、古写真などが雑多にあり、雑貨が並んでいると思っていたら思いがけないところに乱歩の直筆などあってなかなかおもしろかった。

乱歩が撮影して編集したという映像は時間がなくて見られなかった。
記念に岩田準一の絵と南方熊楠の猫の絵のはがきを購入。
展示を見終わって外に出ると、景色は一変していた。こっちに日和山がありそっちに港があり、それからミキモトの真珠島がすぐそこにある。
これが乱歩が歩いた町。これがパノラマ島を育んだ町。
駐車場までふわふわと歩いて車を回収し、近くにある赤福の駐車場に移動させる。
夏の間に必ず1回は食べたい赤福氷を摂取した。

これでいつでも夏終わっていいです。

車の中から家族に撮ってもらった真珠島。
この岸からの近さがなんかすごく妄想をかき立てるものがあるよね。しかも真珠島って名前自体も乱歩的に思えてくる。
車を走らせて次の目的地は鳥羽市立海の博物館。


石垣があって大きな民家のような建物が何棟かあり、一見するとよくある博物館らしくはない。建築は内藤廣。

受付のある建物の入口に入ると天井がとても高く・大きく・広い。
手招きされるままにとりあえず海女の生態ビデオ?を見て基礎知識を入手した。
ここでの目的は「クジラはアートだ!」。クジラづくしの特別展。
まずはクジラが描かれた絵画をたっぷり見る。
江戸時代には魚の一種として理解されていたクジラの図や数々の捕鯨図。それぞれ違う役割のある船が巨大なクジラに向けて漕いでいく絵を見ていると、もうなんか祭りだなという感じがする。祭礼図。闘牛みたいな。
蘆雪の下半分が真っ黒の鯨はパネルで。
別の会場ではクジラの髭や歯などを使った工芸品、クジラの姿をかたどった玩具などやクジラが描かれた各国の切手、それからクジラの供養塔などなどとにかくクジラづくし。
船乗りが船に乗っている間にクジラの歯に彫刻したというものには素晴らしいものがあった。
クジラの供養塔の分布なんてこんな機会でもないと見られないだろうな。
それから大阪の東淀川区にクジラの骨でできた雪鯨橋があるお寺があるというのを知ったので、またこんど見に行ってみようと思う。
常設ではお祭りのつくりもんや船の収蔵庫などを一通り見物。


瀬戸内海歴史民俗資料館、沼津市の歴史民俗資料館、それから名古屋での「海たび」展と見てきて、やっぱり海に関わる民俗的なことってけっこう興味深く面白いなーと思いつつカフェで博物館の中庭でとれたというやまもものジュースを飲んで帰路についた。
道の駅みたいなところで地場産の野菜でも買おうかと思ったけれど天気が悪くなってきたので、まっすぐ高速道路に乗り、約150km走って19時前に車を返却して帰宅。
かなり充実した1日で満足したが、あまりゆっくりはできなかったので、やっぱり鳥羽らへんまで行くなら1泊にしたい。

