台風と杉みき子

 旅の様子は長くなりそうなので改めて書くとして。
 ホテルに着き、久々にテレビのニュースを見る。
 台風の被害。その中で、切れた電線を見つけたら、触らずにすぐに連絡をという呼び掛けがあり、杉みき子を思いだす。
 爽やかな童話作家という印象だが、嵐の中、今や人々の生活になくてはならない電気のために、そして安全のために電線の修理をする男たちを書いた連作があった。
 時にそれは危険な場所で働く父の帰りを待つ子どもの視点で、不安や葛藤をはじめとした豊かな感情が描かれ、危険な仕事に当然つきまとう悲劇があり、そしてそこには仕事をやりぬく人の誇りがあった。

 嵐のたびに思いだす。危険をおかして働く人たちがいることを。
 そして、悲劇は少ないほうがいい。