7月のSFを読もう月間からは実はちょっとだけはみだしたのだが、グレッグ・イーガンの『TAP』を読んだ。
奇想コレクションの1冊。
イーガンの短編集は3冊読んでいたが、まだ掴んでいなかった作家の特色の一端を見せられたような気分。
なんとなくだけど、イーガンの短編集の編集は、序盤の短編でイーガンのやり方に慣れさせて、中盤から終盤にかけてだんだん盛り上がっていくような印象がある。
『TAP』では、いろいろな社会問題に対する作者の問題意識がわりと表に現れているように思った。
謎の伝染病の伝播を追う「銀炎」や、表題作の「TAP」は謎を追う体裁をとっているので、探偵小説として読み始めてしまい、途中まですごく楽しんだゆえに、結末には少し拍子抜けしてしまった。
特に「銀炎」はもう少し分かりやすい結末が欲しかったなあ……と、納得がいかないのは、私がミステリ読みなせいかもしれない。
それだけ魅力的な謎であり、捜査過程だったんだ。

