ブログを始めるときは、毎日なんでもいいから書こうと思っていて、ハタチそこそこの頃はそれでなにかしら書けていたのだ、実際。
生活はそう大きく変わっていないと思うが、なんというか日常の出来事に対して心を動かすことがなくなってきたんだろうなあ。
いや、若い頃は感受性豊かで良かったとかいう話ではなくて、当時はもんのすごく視野が狭くて、ちょっとした小さなことを重大に考えがちだったというだけだ。
今思うと申し訳ありませんでした、と誰かに謝らずにはいられない的な。
……けれど、なんとか面白おかしくやっていたようにも思う。
とりとめのない話はこのへんにしておいて、昨日は相方が石黒正数の『ポジティブ先生』を買ってきた。
デビュー直後の作品と最近の作品が混ざってるけれど、どれも完成度が高くみえる。
吸血鬼退治の話は面白いなあ。柔道部の歩鳥もいい。この探偵さんと神父さん、それ町に出てこないものか。
それからコニー・ウィリスの『最後のウィネベーゴ』を読んだ。
やっぱりコニー・ウィリスは合わん!
なんでかと考えると、うますぎるからだ……。
作中で描かれる大きな世界観と主人公のさらされるストレスフルな卑近な世界。そのすごーく身近な部分の描写が、あまりにもリアルすぎて辟易してしまうんだ。読者としての自分に、これを面白がれる器がないんだ……。
多分すごく作者は人間として、女性として自分より格上なんだな。
そういうわけで読むのはけっこうしんどいんだけど、落ち着いて考えてみると、今回載ってた4編はそれぞれどれも魅力がある。
「女王様でも」は皮肉が効きすぎて痛快だし、「タイムアウト」は揺れる中年の心情になんともいえない味がある。
「スパイス・ポグロム」は毒がありつつもユーモアに傾いていて楽しめるコメディ(これがいちばん好き)で、「最後のウィネベーゴ」のあの描写、あのシーンは忘れられないシーンになるだろう。
……あれ、最初に合わないと言いながらけっこう気に入ってるような……作者に振り回されるのが好き、みたいだ。

