インランド・エンパイア

映画

 梅田ガーデンシネマで映画鑑賞してきました。

 「インランド・エンパイア」

 デイヴィッド・リンチ監督の最新作ですよ。
 期待通りの不穏な空気が出迎えてくれました。

 しょっぱなから、意味も意図も分からない哄笑と涙に理性も感情も引き裂かれて、後は引き摺られ、振り回され、魅せられるしかない3時間の長丁場。

 ほんとにねえ、この監督の映画で整合性とか考えてもしょうがないのは分かってて(分かりやすいカタルシスがあるわけないもんね)、けれど数多の伏線を通り過ぎるままにぼーっと眺めているのも癪に触る。

 なので、じっと目を凝らすのです。

 さてストーリーは、映画のヒロインに抜擢されたニッキーが、次第に映画と現実の区別がつかなくなっていくというものなんですが・・・・・・。

 女優ニッキーの現実部分、ニッキーが演じる映画(「暗い明日の空の上で」)、その映画のリメイク元となったポーランドの映画(「47」)、その他の映像が入り混じって、現実と虚構の、時間の、そして人格と人格との境界すら曖昧になっていく。

 昨日が明日だったら?
 だったらあの場面は過去ではなくこれからくる未来?

 マトリョーシカみたいに入れ子構造になってるのは把握できるんだけど、内と外が容易に入れ替わってしまうので、「あれ、あの伏線がなんでここにこう繋がるの?」という謎も多く、翻弄される。

 わけわかんないままの3時間、きわめてよくできた悪夢に魅了される人も多いんだろうなー。