わが読書

読書

諸君がまだ生きていることに、まだ経験を積み重ねつつあることに、孤独と怠慢のにがい果実を味わっていることに、喜びを感じ給え。

12月からちょっとずつ読んでいたヘンリー・ミラーの『わが読書』をやっと読み終わった。

そもそも去年読んだ紀田順一郎の『幻想怪奇譚の世界』で、「ヘンリー・ミラーの100冊には大きな影響を受けた」と書かれていたのと、そのあと読んだ狐さんの『遅読のすすめ』でも取り上げられていたので興味をもって、図書館で借りてみた。

で。

数ページ読んで、もう、兄さんと呼ぶしかないな、と。
ええと、『遅読のすすめ』の感想の時もちろっと書きましたけど、尊敬する読書家ってのが何人かいて、北村薫はもういつまで経っても手が届かない尊敬する先生、山村修はもちょっと親しみやすい親戚のおじさん、ヘンリー・ミラーは兄貴って感じ……。

『わが読書』が書かれたのはヘンリー・ミラー50代の時ですが、先入観なしで読んだら、多分20代後半だと思います。
そのくらい若々しくて、暑っくるしくて、自分もハタチそこそこの大学生に戻って、サークルOBかなんかの熱弁をスゲーかっこいい! ってうっとり聞き入ってる感じ。

印象が残る文章がいっぱいあって、いっぱいメモした。後半の精神的なナニカがメインの部分はちょっと脱落ぎみだったので、またいつか……。
訳者の田中西二郎の後書きも、ミステリの文庫で何度もお世話になっている訳者さんの肉声を初めて聞いた感じで面白かった。

実際に100冊から何を読もうかな……と思うと、とりあえず『老子』と鈴木大拙の禅の本かなあ。

『わが読書』買いたいなあと思っていたけど、水声社からヘンリー・ミラーコレクションってのが出ていたらしい。
次に注文するときに、こっちを買ってみよう。