イギリス文学の系譜をたどる上で、避けて通れないシェイクスピア。
といっても、シェイクスピアの面白さというのはやはり劇で(それも英語で)見てこそであろうので、特定のどれかを読むのはやめて、入門にちょうどいいものはないかと探してこの本にたどりつきました。
『シェイクスピアを楽しむために』作家・阿刀田高による、シェイクスピア入門です。シェイクスピアの人生を簡単に紹介する第1話を経て、有名な作品が11作品紹介されています。
各編とも主要な登場人物、あらすじ、有名な台詞が、機械的な紹介文にならず、読物として楽しめるようになっており、さらに著者自身が旅して実際に見聞したイギリス各地の様子がエッセイ風に挿入されたり、作品の読解についても客観的な研究の成果あり、著者の意見ありで、非常にバランスがよいです。
王家の名前がややこしくてかなり分かりにくいであろう、歴史劇も丁寧に紹介されていて、ほんの少し薔薇戦争の頃の関係者を覚えたような気もします。
入門には最適。
