なんとなくクリスマスに読んでしまうこの作品、もう何度目か分からない再読です。
クリスマスを過ごすために集められた大富豪の家族たち。
タイトルにも入っているくらいなのですが、屋敷の主人を筆頭に集まった家族たちは誰もかれもが反目しあい、足を引っ張りあい、とてもクリスマスらしからぬ人間関係が炸裂します。
全編を通して、クリスティのちょっとビターなユーモアが感じられる一品。
また、リー家のちょっとダメダメな兄弟たちが妻にした女性たちは、それぞれ違った魅力を生き生きと放ち、彼女たちの言動が物語を柔らかく救いのあるものにしていて、その魅力が読みどころのひとつと言えましょう。
みんなが目を覚ましたような、解決の後の一幕。その時、クリスマスとは到底言えない体験をしたけれど、確かにあれはクリスマスだったのだな、という雰囲気が好きなのですな。

