横浜・東京1日目 運慶とシュルレアリスムと

金沢文庫「運慶展」看板 美術館・博物館

昨年の秋にトーハクで「運慶」展を見た時、今年金沢文庫で「運慶」展をやることを知り、ちょうど例年の実家に帰省している時期にあたるので、ついでに行ってみようか、それならついでに見たいものや人に会う約束もできるし…と、1泊2日で横浜ー東京に行ってきました。

7時台の新幹線に乗るために6時半に家を出ようと思っていたのに気が急いて、新幹線が出る1時間前にはもう駅に着いていたという。
新幹線に乗り、そういえば進行方向の左側に席を取れば富士山側だったなーと右側に座りつつ思ったけれど、その辺を通る頃は爆睡していた。

新横浜駅から地下鉄、京急と乗り継いで、金沢文庫駅から住宅街のなかを歩いていく。思っていたより距離があった。
参道に入り、称名寺の立派な仁王門をくぐると、現れたのは浄土だった。

称名寺

いやもうこんな大きな池を擁した立派な浄土庭園にお目にかかると思ってなかったのでたまげた。展示とは関係ないけど一気に旅の期待が高まる。心ひかれつつも博物館の方へ。
関西で仏像に目覚めてあちこち行ってて、ちっとは経験値が貯まってきて思うのは、関東のお寺や仏像の知識が薄いなーということ。時代としても場所としても重要な、鎌倉の。
なので鎌倉の国宝館と共に、金沢文庫は一度訪れてみたかった場所でした。

「運慶~鎌倉幕府と霊験伝説」展は康慶の地蔵菩薩像からスタート。
滝山寺と永福寺跡出土の装飾品を見比べたり、運慶の大威徳明王や舞楽面をじっくり見たり。
仏像はイケ不動明王がいたのと、実慶の仏像もいいなー静岡にもけっこう行ってみたい場所が増えてきたなあと思ったり。
特に印象が強かったのは、大善寺の天王立像で、少し下向きの顔の右のこめかみから頬にかけて大きく裂け目ができていて、その影を含めてすごく印象的だった。

じっくり鑑賞して、図録と金沢文庫の仏像の本を購入していい経験したなーとほくほくと駅に戻り、横浜を経由してみなとみらいへ。
お昼はタカナシのチーズおかわり自由ランチが気になっていて行ってみたけど、行列ができて30人以上並んでいたのであきらめて、チェーン店で軽く済ませた。

せっかく横浜にいるのでもう一箇所なんか寄ろうと思い、横浜美術館へ行ってみた。
コレクション展「全部みせます!シュールな作品 シュルレアリスムの美術と写真」。
絵の素養のない自分の知識ではシュルレアリスムってマグリットとかダリとかなんかああいうの?という認識で、全体的にうん!わからん!と思いつつ鑑賞。
あと人形を使ったのはとても猟奇的ですね!
芸術家がそういう思想で、それぞれの手法で表現した運動ということはまあわかったんだけど、一見物人としてはそれらをどういうテンションで見たらいいかよくわからんというか…「それを見てどう思うか」、で芸術作品を鑑賞することの限界を感じる。
しかしもやもやしつつも、展覧会としてのみごたえはけっこうあった。
見た中ではウジェーヌ・アジェの写真に惹かれた。なんか本があったら読んでみよう。

続いて渋谷へ移動して、Bunkamuraザ・ミュージアムへ。前売り券を買っていた「ルドルフ2世の驚異の世界」展。
以前『グレート・ミュージアム』っていうウィーン美術史美術館のドキュメンタリ映画を見てたので、そのハプスブルク家のコレクションの一部が見られるのかなーと思って。
しかし、神聖ローマ皇帝ともあろう人のコレクションと銘打ってこの程度しか持って来られなかったん?という感慨しかわかず、残念ながらあまり得るもののない展覧会だった。
例えば皇帝の驚異の部屋には世界中の多種多様の動物や植物の画がーとかいっても、家にいながらにしてあらゆる動植物がネットで見られる現代じゃ、まあ16世紀のヨーロッパの一地域じゃこんなもんだよな…みたいな感想しか持てないよなあ。現代の視点から見た「驚異」に欠ける、と感じてしまった。表現したいテーマと展示品のレベルが合ってないみたいな印象。
まあ何かを見に行って得るものがないのは、自分の経験値不足でもある、たぶん…とうわべだけ謙虚に辞す。

地下に入って渋谷駅の中の表示に従っていったら、銀座線改札まで階段をのぼらされて、なんでメトロのくせに改札が3階やねんとめちゃくちゃ心のなかで悪態をつきつつ、この日最後の予定は、新宿歴史博物館。

新宿歴史博物館

常設はさらっと一回り。富士講の富士塚の分布図とか、中央に富士があって天狗がいる祭壇なんかに食いついた。
ここでの目的は、「色ガラス芸術のパイオニア 岩田藤七、久利」展。
以前村野藤吾展で、岩田藤七の宝塚カソリック教会のステンドグラスを見て、まるで何かの標本のような奇妙さと美しさに惹かれて、こちらで息子の久利の作品とともに展示をやってるのを知り、見に行きました。
ちっちゃなコーナー展示かなと思っていたら、思いがけず50点以上ある本格的な展示で、花器など色ガラスを漫喫。
第三回個展の時は、与謝野晶子が賛歌を7つ、堀口大學が詩を寄せたとか、なんかめちゃくちゃ豪華だよなあ。
貝をモチーフにした作品に、ああこのなんか生々しい感じ…と思うものがあった。

岩田藤七はコロラートという建築に利用可能なガラスパネルを作っていて、目黒区総合庁舎などに残っているらしい。またそれを見に行く楽しみができた。

この日のホテルは亀戸で、チェックインしたあと人と会ったり串をたらふく食べたり。

横浜・東京2日目 春の先触れ・仁和寺・それでアラビア 
東京2日目は予定通り起床。天候のため朝から電車のダイヤが乱れていて、当初は1日目に友人と横浜で遊んで泊まる予定だったのを中止して、まあ会って遊べなかったのは残念だけど都内で泊まって正解だったなーと交通情報を眺めつつ思った。朝はホテルでゆっく...