「高野山麓 祈りのかたち」展

和歌山県立博物館の特別展、「高野山麓 祈りのかたち」展を見てきました。

高野山といったら空海、真言密教とセットで記憶してしまっていますが、山上だけで完結しているわけではなくて、広い寺領があって麓の村々との関わりがあって、というのはなかなか意識にのぼりづらく、新しい視点を提供してくれるすごく興味深い特別展でした。

仏像がたくさんあって見応えがありましたが、中でも法福寺の阿弥陀如来像と二十五菩薩像は迫力で、楽器を持ち踊り阿弥陀如来を囲む菩薩像は江戸時代の彩色もあってまるでお人形のようで、平安時代にこんな仏像が……という驚きでいっぱいです。

それから三谷薬師堂の神像はそれ自体美しいのに、あんな秘密があるなんてー。素晴らしく興奮しました。

祭礼で使われる貴重な能面や能衣装、今まで見たことないような優しいお顔の不動明王などなど他にもたくさんあって、高野山麓の奥深さを知りました。

なんというか、博物館がこういう調査をしていて、こういう発見からこういうことが分かって、という知る楽しみ、驚きがいっぱいある展覧会でした。
行ってよかった。

あとついでメモ。
江戸時代の天野社の絵図を見たら、外鳥居の左にぽつんと役行者堂があった。そういった絵図で探してみるのも楽しいかも、役行者クエスト。