大津「日吉の神と祭」展、安土「武将が縋った神仏たち」展

美術館・博物館

安土城考古博物館の特別展を見に、滋賀に行ってきました。
日は興味のあった博物館講座に合わせることにして、せっかく安土まで行くのでついでに史跡巡りもしようと計画を練っていたのですが、あいにくの雨。

迷ったのですが、別の日に行こうと思っていた、大津市歴史博物館の特別展とハシゴすることにしました。

そういうわけで、まずは大津へ。

3館連携の特別展、「神仏います近江」の会場のひとつで、大津市歴史博物館では「日吉の神と祭」展が開催されていました。

これだけの数の神像をまとめて見られるというのは滅多にない機会じゃないかと思います。
神像ならではの造形を見たり、神仏習合というか護法の神としてお寺さんとの関係を考えたりと色々と勉強になりました。
日吉、山王権現といったら天台寺院の守護神ということですが、山王曼荼羅を見てもたくさんお社があり、名前が独特でなんだか未知の世界。
山王曼荼羅、とにかく見応えがありました。
現在の山王祭の写真もありじっくり見たかったのですが、鑑賞にわりと時間がかかってしまったので、いつか実際に見に行こうと思いつつ移動。

昼食をはさみ、1時間半ほどかけて、安土駅に到着。
安土城考古博物館という名前からして、多分城址の近くにあるんだろーな、と思い込み、古い風情のあるお屋敷が並ぶ街道らしき道を歩いていきますが、行けども行けどもそれらしき看板などが出てこない。
後で地図を見たら、線路を挟んで逆側でした。距離的には近いんですけどね。

講座まで少し時間に余裕があったので、通りすがりの神社に寄ってみました。

新宮神社という神社で、例大祭の日だったようでたくさんの人が集まっていました。
茅葺きで土間の拝殿は珍しかったです。人多すぎで正面からは写真撮れず……。
お祭りの雰囲気は好きなので、時間があったらもう少し時間をとってのんびり過ごしたかったです。
この神社と活津彦根神社の参道が、城下町の町割の基準になっているそうで、自然とここにたどり着いたのにも理由があるのですね。
町指定文化財の釈迦十六善神像も社務所で特別に公開されてたみたいでしたが、いつ博物館にたどり着けるかよく分からなかったので今回はスルー。

歩いているうちになんとか安土城址も見つかって、遠くから入り口だけ見て線路を越え、講座に間に合う時間に博物館に到着。

安土城考古博物館では秋季特別展「武将が縋った神仏たち」展が開催されていて、先日瀬田に行った時にポスターを見かけて興味を持ったのです。

博物館講座は「妙見菩薩の信仰と造形」。
特別展でも取り上げられている妙見菩薩の像容から、鎌倉時代後期に大きな変容があったこと、道教や陰陽道の図像との共通点から、影響、関連を考えるという内容でした。
妙見さんの中で唯一文化財指定を受けている読売の妙見さんがみずらを結っているのは妙見さんの中でも異色なんですが、その理由を話すだけでも別に1時間かかるとか。気になる。

展示されていた中では、甲冑に袈裟の勝軍地蔵が印象的でした。

常設展も、場所柄中世中心かと思っていたら、古代の展示がたくさんあり、しかも展示が工夫されてて古代好きとしてはとても楽しめました。
事前に公式サイトを見た時も現地でも思ったのですが、すごく歴史に興味が持てるように工夫が感じられて楽しい、もう少し近かったら頻繁に通いたい博物館でした。

博物館のほかは通り過ぎただけですけど、街並みとかもいっぺんで好きになったし、他にも行ってみたい場所がたくさんあるので、安土はまた是非訪れたいと思います。

……久々に日記書いたら、小学生の日記みたいになってしまった。
どっちの図録も読み応えがありすぎて、まだ全部読みきれてないのでした。楽しい。