元興寺と興福寺

元興寺 お出かけ

奈良に行ってきた。とりあえずごはんの間でランチ。

ごはんの間ランチ

奈良に行く時は、たまには新しいお店を開拓してみようと思うんだけど、通りすがりにちょっと覗き込んだら店員さんがどうぞ~と笑顔で迎えてくれたのでつい入ってしまった。気がつくといつもここで食べている。

今回奈良に来た目的は、興福寺の中金堂が落慶して一般拝観が始まったからなんだけど、せっかくだからもう一箇所どこか寄りたい。
奈良博は正倉院展が始まる前だしなあと思って調べていたら、元興寺の法輪館で「大元興寺展」をやっていると知って、行くことにした。
ここのところあちこちの展示で気分が飛鳥づいていて、飛鳥ゆかりの元興寺ということでその気になったというのもある。

国宝元興寺極楽堂。鎌倉時代の新和様の建築。
元興寺は、奈良町はたまに歩くので近くまでは行くけれど、拝観はかなり久しぶりだった。
敷地内の法輪館で国宝の五重小塔や重文の仏像、それから特別開扉の板絵智光曼荼羅と、それだけでもけっこう見ごたえがあった。あと古代の屋根の行基葺きの展示もよかった。博物館とかいくとよく飛鳥、奈良時代の古い瓦を見るけれど、それを実際にどういうふうに葺いていたのかってなかなか見られないから。

特別展は元興寺の歴史をまとめたもので、平城京への遷都で飛鳥から奈良に移動したときのことや、過去のお寺の規模や様子が分かる発掘された資料や、各時代の僧侶の活動が分かる文献など。それからだんだん衰微して寺域に町が発展していって、民衆の信仰のお寺として今に伝わったという、その民間信仰の展示など。

法輪館から出て順路を歩いていって、屋根もばっちり見てきた。

元興寺の飛鳥時代の瓦が含まれた屋根

飛鳥の法興寺の古瓦が再利用されているという屋根。1300年ももってるというのはかなり驚かされる。

元興寺を出て、猿沢の池から階段を上がって興福寺へ。

興福寺中金堂

300年ぶりに復興した中金堂に、何はなくともまずお参り。
御本尊は釈迦如来、両脇には薬王・薬上菩薩像、それから四方には四天王像。あとあと鎌倉時代のシュッとした大黒さんと、厨子に入った吉祥天。
四天王はトーハクの運慶展以来。じっくり拝見するにはちょっと距離があるけれど、須弥壇の上で四方を睥睨している姿を見るとあるべきところに落ち着いたという感じもする。

そして、今回の落慶法要の行事のひとつとして、特別展示をしている国宝館へ。
ここも入るのは何年ぶりかだった。初っ端から金剛力士と天燈鬼・竜燈鬼のお出迎えだもん。なんかもういきなりすごすぎて打ちのめされるわ。
ここ何年か仏像を見にあちこちまわったことで、やっぱり見る目の方もちょっと変化しているかなというのを感じた。以前ならあまり目をとめなかっただろうところに目がいくのを実感したというか。
それで今回特別展の目玉の定慶の梵天・帝釈天もよかった。志度寺縁起も遠足かなんかの子ども達に押し流されそうになりつつじっくり見てきた。

本当は興福寺フルコースだ!と東金堂と北円堂も見ようかと思っていたけれど、ここまででだいぶお腹いっぱいになってしまったので、奈良博の仏像館にも寄れずに帰宅。