泉屋博古館「仏教美術の名宝」展

泉屋博古館 美術館・博物館

ここは気楽な日記にしようと何度も思いつつ、また滞っていた。
気楽にぱっと書きたい気持ちと、どっかに行ってなにか見てきたことを書くのなら、自分の見たものになるべく敬意と責任を持ちたいんよね。あまりにもいい加減なことは書きたくないという気持ち。
このブログで何を優先させたいかというと、自分にとっての備忘録なので、書くのが億劫で先延ばしにしてるうちに忘れてしまわないように、自分の中でバランスを模索して、もうちょっと気軽に書いていきたい。

阪急電車で京都に行ってきた。
四条で京阪に乗り換えて丸太町に行きいつものラーメン屋さんで昼食を取ってから、京都市歴史資料館へ行こうとしたら、休みだった。
休館日が月、祝日だなんて思いもしなかった。美術館や博物館は月曜日休みでも祝日だったら開館してる所が多いので、珍しいよな。

気を取り直してバスで移動して泉屋博古館へ。
「仏教美術の名宝」展を見た。
ガンダーラの石のレリーフ、中国・朝鮮の金銅仏、日本の木造仏、仏画、道具など。
特に金銅仏が多かったと思う。
今まで金銅仏を見て、「渡来仏だなあ」、「これはたぶん国産」というくらいの認識しかなかったんだけど、古代中国の時代順に並べられていて、五胡十六国時代、北魏の太和仏、北斉、隋、初唐、盛唐、中唐、遼と時代の移り変わりによって変化する特徴がよく表れているものが並んでいた。

台座の線刻をじっくり見たり、左右対称でない瓔珞を垂らした楊柳観音の嫋やかさに感心したり。
鎚鍱(銅板打ち出しの技法) の五尊仏とか、打ち出しでこの細かさ?と驚かされた。
それから今回の展覧会のポスターにもなっている、八瀬妙傳寺の菩薩半跏思惟像。去年の大津歴史博物館の「大津の都と白鳳寺院」展以来。何度見ても、ちょっとびっくりする。
今回は展示室の外でこの像の装飾品に関するテーマ展示をしていた。

あと泉屋博古館らしいなーと思ったのは、唐時代の銅造の舎利容器の外郭。
欄干のある建物を模していて、天王像、五尊像、伎楽天などで装飾されている…こんな舎利容器があるんだなー。初めて見た。国宝の線刻仏諸尊鏡像もじっくり眺めてきた。

日本の仏像は奈良国立博物館から木造地蔵菩薩、龍樹菩薩が来られてて、惚れ惚れと見入ってしまった。
もともと阿弥陀三尊像と合わせて五尊で一具らしく、その阿弥陀三尊像は愛媛県八幡浜市にあるらしい。これはいつかあっちの方に行く機会があったら見に行きたい。
それから毘沙門天像に納められていた毘沙門天墨画、像の中に墨で描いた複数の毘沙門天の絵を納めるなんてこともあるんだなー。
と、いろいろと新しい知識を得たり、状態もよく美しい仏画にため息吐いたりと満喫した。

今回の図録はA5サイズで、けっこうこのサイズ読みやすくていい。

外に出てお茶でもしようと、少し歩いて生ショコラオーガニックティーハウスに入ってみた。
古い家のお座敷に古道具が並べられて、自分の好みからいくとちょっと過剰に思えるが、畳の上で蚊取り線香の匂いを嗅ぐのはけっこう落ち着く。

生ショコラオーガニックティーハウスのサービスチョコ

ケーキセットをお願いしたら、サンプルですとサービスで生チョコを出してくださった。溶けるに従って味が変化していくのを味わうのがとても贅沢だった。

生ショコラオーガニックティーハウス

チョコケーキは、複数のフルーツソースで彩られて…うん、京都に行くときはあれもこれもと欲張って忙しく過ごしてしまうけど、のんびりと味わうとても贅沢な時間でした。
今度あの辺に行く時があったらお土産にチョコ買おう。

バスで四条に戻り、学校歴史博物館に行って前の展覧会の図録を購入して、高島屋の地下で晩ご飯に弁当を買って帰宅。