青春18切符を1回分譲ってもらって、日帰りで名古屋に行ってきました。
朝5時台に最寄駅を出発し、6時過ぎに大阪駅から18切符使用開始。
大阪から鈍行で東に行く時は座れないタイミングも多いのですが、今回は米原から豊橋行きに乗れて、つまり大垣乗り換えをしなくて済んだので、わりと楽でした。
予定通り名古屋駅に着き、地下鉄の1日乗車券を買って桜通線で桜山へ移動。
少し時間が早かったので、博物館の近くにある喫茶店でモーニング。
近所の年寄りが集まって来て新聞読んでわいわい喋ってるような、いかにも地元の喫茶店~って感じのお店で、ドリンクにプラス100円でサンドイッチがついてくるセット。パンも玉子もふわふわ。
普段は飲食店でタバコはノーサンキュー派なんですが、こういう喫茶店だとタバコの煙が漂って来るのも懐かしさがあり、また味わいの一つという感じがする。
腹ごしらえを済ませて名古屋市博物館に入りました。
目当ては「海たび」展と、この日のミュージアムトーク「沿岸部の信仰と怪異」。
今回の展覧会は博物館の考古学担当と民俗学担当の学芸員さんの企画だそうで、民俗学の方の学芸員さんのトークを伺いました。
今回の展示資料に見える海の怪異。海市と呼ばれる蜃気楼や、漁師の間に伝わるあやかしの話と、海から流れ着いたもの、アザラシとかクジラも怪異とされていて、アザラシが流れ着いた場所は大正時代の地図でも「化物新田」と地名が記されているとか、そんなお話でした。
沿岸部の信仰は、海上安全を願った信仰ということで、三重県の青峯山正福寺が各地に分祀されていること、そのお祭りが行われている場所は、現在は開発が進んでいて海から離れた街の中でも、かつては海沿いの土地だったり海運に関係していた土地だったことが分かるというそんなお話でした。
お寺に奉納された絵馬が展示されていて、船ができた時に奉納された絵馬、お寺を船で参詣する絵馬の他に、海難に遭って無事に生還した人が感謝して奉納する海難絵馬というのがありました。
嵐に遭っている船の絵で、昭和6年のものは観音様が光を発しているんだけど、明治14年のものはその観音様の場所が御幣になっててあー明治の神仏分離がこんなところに…っていう。
もう一つは沿岸部の天王祭ということで、津島神社の天王祭の御葦流しという神事があるんですが、その御葦(=牛頭天王)が流れ着いたという体で祭りが行われている沿岸部の各地が紹介されました。
トークの後に展示を見てまわると、海たび…という言葉から最初に想像したのは船に乗って海に出てどこか遠くに行くというイメージだったのですが、それとはちょっと違って、考古系の発掘された資料と、民俗系の資料の両方が並び、名古屋や周辺の伊勢湾沿岸部の海と関わりの深いかつての姿がありありと描き出される感じ。街中から海を見に行く感じかな。
古地図で、川からの流れや海の中の浅瀬の道なんかも描かれているというのが面白かったです。
お祭り関係では船型の山車が展示されていて、豊浜鯛祭りの映像が流れていました。
あと面白いなーと思ったのは、来館者アンケートと小学校へのアンケートで、「大晦日に魚を食べる風習」と、「海の思い出といえば?」というのがあったこと。興味を引かれる導入だなーと思いました。
博物館を出た時は13時を過ぎていて、近くにあるtrick o・r treatというカフェで、キッシュと選べるご飯のランチ。ガパオライスを選びました。
美味しかった。また博物館に行く時があったら行きたい。
バスで金山に移動し、今年10月に閉館する名古屋ボストン美術館へ、それほど興味のある展覧会ではなかったのですが、最初で最後だしという気持ちで「ハピネス」展。
蕭白の琴棋書画図よかった。
金山から名駅に戻り、高島屋の赤福で並んで赤福氷を食べて満足し、大阪に帰りました。