名古屋で長沢芦雪展

味珍の台湾ラーメン 美術館・博物館

この前フェリーで隣り合った方とおしゃべりしていて、バスで大阪から名古屋に最安値なら1000円台で行けると聞いて、へーそりゃ安いっすね!と、それが頭に残っていたのは、名古屋の愛知県美術館でやっている長沢芦雪展に行くかどうか迷っていたからだった。

2016年に和歌山で「蘆雪溌剌」展を見たし、今回目玉作品を出品している無量寺の応挙芦雪館にはいつか直接行けばいいと思っていたけど、ネットで調べたら日によっては往復3000円くらいで名古屋に行ける。
それなら滋賀あたりに行くのとあんまり変わらない。なら行くよねー、とバスを予約した。

自分の日記を遡ってみたら、芦雪の名前を認識したのは愛知県美術館の応挙展が最初だったようなので、ここに戻ってくるのも必然といえるかもしれない。

名古屋駅に着いて味仙の台湾ラーメンを食べてさっそく地下鉄移動。
帰りのバスは5時間後。滞在時間のすべてを芦雪に使える。単眼鏡も持ってきた。

結果、やっぱり行ってよかった。
滝川を描く大胆な線とか、竹に朝顔のつるの見事な構成とか。もちろん虎かわいい。それから猿の孤独。
静岡の「アニマルワールド」展で見ていいなーと思っていた絵も再び見ることができた。

それで、師匠の応挙とテーマが同じ絵を比較できるように並べられていたけど、改めて私は(芦雪も好きだけれど)応挙が飛び抜けて好きだなーと確認した。
いやもう気の遠くなるような細密な線とか、匂い立つような牡丹の色合いとかほんともう。
またどこかで応挙の大きな展覧会があるときは、どこであっても必ず行こう。

今回見ていて、なんというか、画家が「この白い面に好きに描いてよい」と与えられたときに、何を描くのかっていうことを考えていた。自由というか。
それから、芦雪がもし70、80まで生きていたら、どういう境地にいったのかな〜ということも。だって晩年の作品見ても、まだ全然到達点って感じしないもんね。

3時間くらいいて、図録と来年のカレンダーを買って出る。

そういえば常設も見たんだけど、木村定三コレクションから発見されたという高麗の鏡架がすごかった。素晴らしい細工で、鉄地金銀象嵌という技法だそう。

名古屋駅に戻り、とりあえず赤福に入ってぜんざいを食べて、バスで3時間かけて帰る前の腹ごしらえ。
高島屋の地下でスイートオブオレゴンのチーズケーキをお土産に買って帰宅。