ポルトガル、ここに誕生す

映画

シネリーブルで『ポルトガル、ここに誕生す』見てきた。
ギマランイス歴史地区、「この街はどんな物語を語るべきなのだろう?」という問いかけに応える4人の映画監督の競作。

ギマランイスの知識をwikipediaからちょっとコピペ。

ギマランイス(Guimarães)は、ポルトガル北西部のブラガ県にある都市。ポルトガル王国初代国王アフォンソ1世(アフォンソ・エンリケス)が当地で誕生していることから、ポルトガル発祥の地、ポルトガル王国の発祥地と呼ばれる。 2001年、歴史的文化財を残すギマランイス旧市街は「ギマランイスの歴史地区」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。

1 「バーテンダー」アキ・カウリスマキ

街の隅っこの(多分)流行らないバルのバーテンダーの1日。
美しい青い壁、青い床、青い皿。

2 「スウィート・エクソシスト」ペドロ・コスタ

内戦?で死んだ兵士の幽霊との会話劇みたいな……。
歴史の知識がなかったので、ちょっと理解が追いつかなかった。

3 「割れたガラス」ビクトル・エリセ

かつて欧州第2の紡績工場で、今は廃墟となった跡地で、かつての従業員たちが過去を語る。
1人1人の個人的なエピソードが、今はアジアが主な舞台となっている生産工場を彷彿とさせ、世界の広がりと現在と未来への問題提起になっているのが見事。
ビクトル・エリセの撮った、喜びよりも苦痛をより多く知る人々の皺を刻んだ顔。おばあちゃんの顔が過去を語るうちに笑顔からなんとも言えない苦痛の表情に変化する、その印象は鮮烈だった。

4 「征服者、征服さる」マノエル・ド・オリヴェイラ

ポルトガル誕生と街の名所を撮りながら「世界遺産」みたいにはならない軽妙な作品。

4作とも単純な観光映画でもなく歴史映画でもなく……でもなんだろうな、全体的に、笑顔の不在。孤独、傷痕を感じさせる。
そこは美しい街なのに。