円山応挙展

今春は青春18切符を購入したので、東京に行く前に静岡の実家で1泊することにして、移動のついでに久々に名古屋に寄ってみることにしました。
大学は名古屋……近郊の山の中だったので、月に1回か2回、卒業してからもちょくちょく行く機会はあったのですが、大阪に引っ越してからはなかなか行けなくなったので、どのくらい疎いかというと、後輩の結婚式で久しぶりに栄に行った時にオアシス21を見てナニコレってなったくらいです。

今回名古屋に寄ったメインの目的は、愛知県美術館の円山応挙展でした。

筆でここまで細密に、と驚かされるような蝶の写生画。
中国の絵画からの学習。
そうした基礎に支えられた上での、あるままにではなく、ある様に描くということ。飛び抜けたセンス。

画の中に空気が滞留している、風の流れが目に見えるという感覚、それが空間の広がりを与えて、屏風を見ていて吸い込まれそうになります。
絵の中に人が入ってしまったという物語はきっとこういう絵があって生まれたのでしょうよ。

蟹と蕗、滝を登る鯉、名前忘れましたが屏風の風景画が好きです。
物販の鯉のクリアファイルは裏表で絵柄を替えるか、滝登りの方と2種類あったら欲しかったなー。

障壁画が光でかなり見え方が違うというのは、以前大阪市美術館の光源を2種類切り替える展示で知っていたのですが、今回は大乗寺客殿の再現と共に夜明けから日没まで1日の光の変化を表すという試みをされていて、3分ずつじっくり見入ってきました。
何とも贅沢な気分です。

それから、絵にそれぞれ添えられたキャプションがとても丁寧で、鑑賞の助けになりました。私みたいな絵画シロウトでも見どころがすごくわかり易かったです。

堪能した後、栄から矢場町を通り抜けて大須までぶらぶら。
パルコの大通りを挟んで向かいあたりに美味しいバーガー屋があったんだよなとか、大須でよく買い物してた古着屋とかももうすっかりなくなっていて、特に店に立ち寄ることもなく大須観音から地下鉄に乗って名駅に戻って実家に移動。