明石から姫路「驚異と怪異」展

たこ飯 お出かけ

日帰りでちょっとした遠出がしたいと思い、家族と姫路に行くことにした。
途中、明石駅で下車。姫路に行くときはだいたい明石で降りてお昼を先に食べることにしている。

明石ポン太

駅にいる明石ポン太との再会。3代目が壊されたというのをニュースで見て心を痛めていたが、4代目が設置されていた。

以前来たときは工事中だった駅前がきれいに完成していて、パピオスあかしという建物を経由して車道を渡らずに魚の棚商店街に行けるようになっていた。
パピオスあかしにジュンク堂も入っていて、明石にジュンクあったっけ!?となったが、2017年1月にオープンしていたらしい。何回か明石に来ているはずだが、気がついてなかったな……。

魚の棚商店街を少し歩いて、まずは何はなくとも明石焼きでしょうと、よし川さんに入った。

明石焼き

しっかりふっくら焼かれてるのに、だしに浸してから口に入れるとふわとろ。
やっぱり明石で食べる玉子焼きは最高よ。
途中でだしに一味を入れたり、ちょっとソースかけたりと味変しつつ、ぺろっと食べた。
最初はソースつけてだしに入れるってどうなん??と思っていたけれど、やってみると意外と好き。

ジュンクに戻って本を買って少し時間をつぶしてから、パピオスから商店街側に降りてすぐのところにあるみつぼしさんというお店に入った。

海鮮丼定食

せっかくだしちょっとおいしいものを食べたいと思っていたので、海鮮丼御膳を頼んだ。豪華。
家族が食べていたたこ飯もとてもおいしそうだったな。

魚の棚商店街を満喫してまたJRに乗り姫路駅へ移動。
駅前からバスで兵庫県立歴史博物館に向かう。
博物館は時間予約入場制で、13時~14時のチケットをとっていた。
13時半くらいに到着して連絡先の記入、手指消毒、サーモグラフィのチェックなど済ませて入場する。スマホのチケットのQRコードを読み取ってもらうときに少し端末が認識しづらかったのか手間取ったけれど、感染症対策の一連の入場の流れはすっかり板についてスムーズだった。

驚異と怪異展看板

「驚異と怪異」展。
2019年秋に国立民族学博物館で開催されたものの巡回展。
みんぱくでは「想像界の生きものたち」だった副題が、兵庫では「モンスターたちは告げる」になっている。
ヨーロッパ・イスラムの「驚異」と東洋の「怪異」、それから生態系を水・天・地に分け、そこからさらに細かく分類していく。
みんぱくで展示を見てから半年以上経ち、見た記憶があるものもあり、ないものもあり……あっ、ナイジェリアの魚足王は覚えていた。忘れらんないよこんなの。
みんぱくの展示はみんぱくらしいごちゃっとした濃度でまさに驚異の部屋というごった煮感が楽しかったが、兵庫では少し密度を下げて展示されていることでひとつひとつの意味や来歴を掘り下げつつ見ることができた。

兵庫オリジナルの展示としては、文献と浮世絵で日本での河童、天狗などを深堀りしていた。
たとえば人魚では、日本で最初の人魚の記述である日本書紀推古天皇27年4月の条、近江国の蒲生川で人のようなものが見つかったという記事があり、それがその2年後の聖徳太子の死の予兆であると解釈されたこと、それが後世1666年の聖徳太子伝になると聖徳太子がその人のようなもの、人魚に出会う話になり、またそこから聖徳太子が人魚のために観音寺を建立したという霊験譚となっていったという。
こういう次第に物語が形作られていくのがとても好きなので、かなり面白かった。

河童関係の展示も充実していて、明石に河童コレクションがあるということを知る。それはまたいつか機会があったら見てみたい。
あと因幡・丹波の麒麟獅子舞が紹介されていて、先導に猩々がつくとか。これはぜひ映像もどこかにおいてほしかったな。
あと今年SNSでバズったアマビエの図、「肥後国海中の怪」も実際に見ることができた。
怪異は何かを告げる、その内容は受け取る人によって違い、それによって怪異そのものの意味も変わるというのが面白い。

安政5年にコレラが流行していて、疫病避けを祈念して人魚見物の興行があったという。
アマビエの画像がバズって絵どころか和菓子やなにか商品化までし、件の剥製をスマホで撮る人たちがいる、令和の今このタイミングでこの展覧会を見ることの面白さがあった。

家族は人になりかけているアザラシの像がなにかとてもツボにはまったらしく、その話ばかりしていた。

博物館から駅方面にゆっくり歩いて戻る。
駅の近くにあるカフェ・ラ・ダダに入った。

スイートポテト

ここのスイートポテトが好きで、つい食べてしまう。焼き芋感のあるスイートポテトにたっぷりシナモンのかかったアイスが添えられていてもうとても好き。

この日のお土産。
兵庫の展示のガイドブックがあるのでそれを購入し、あとアマビエぬりえを1人1枚もらってきた。私は姫路城が描かれているのにした。

怪異と驚異展の冊子とあまびえの絵