弁天町に台湾キッチン(https://taiwan-kitchen.com/)というお店があるのを知り、うぉるさんを誘ってランチに行ってきた。
カフェの営業日が金土日のみだけど、その中でもイベントがあったり不定休だったりなので、事前に営業カレンダーをチェックして席の予約をした。
大阪メトロの1日乗車券を買ったので、中央線の朝潮橋駅で合流して歩いていく。
テーブル4つくらいのかわいいお店に着き、先にカウンターで注文して支払いをする。
陽気がよく暖かい日だったので、冷やされた台湾茶が香り高くとてもおいしく感じる。
メニューは迷いに迷って、プチ電鍋定食の鶏肉飯にして、デザートを台湾カステラ付きプチパフェに変更した。
小さな電鍋をはじめ、食器がかわいい。
パンダが箸を支えておる。
鶏肉飯は初めて食べるが、想像していたよりもあっさりした味付け。これはご飯にタンパク質に野菜と、ダイエット中に最適なメニューかもしれない。
日替わりおかずもふだんの副菜に作り置きして日常的に食べたいような味で、ヘルシーながらもかなりの満足感があった。
豆花に生クリームに台湾カステラ(一旦凍らせているそう)に、なにかの(忘れた)蜜をかけて食べるプチパフェ。めっちゃうま。
2階のタイルの展示を見せていただき、雑貨やちょっとしたおやつを販売していたのでお土産を買った。いっぺんで好きなお店になった。また他のメニューを食べに行こう。
中央線に乗り堺筋本町で堺筋線に乗り換え。
なぜかドアがヒョウ柄だった。
堺筋線はあまり乗らないので知らなかった。こんなだったっけ……。
天神橋筋六丁目駅で降りて、この日の2つめの目的地、大阪くらしの今昔館に行く。
上に上るエレベーターは満員だった。意外とここは観光で訪れる人がいるようで、お客さんが多い。
あと珍しいと思うのは、ここは常設展が600円に対して企画展が300円で、企画展より常設展の方が高いという。
いつも企画展目当てで来て常設を見たことがないのでちょっと気になってはいる。
この日の目当ては「大阪の長屋」展最終日。
長屋というと、なんとなく落語とか時代劇の印象があった。地元では長屋を見た記憶はない。
けれど、大阪には今も長屋(テラスハウス)がけっこうある。賃貸情報を調べたら普通に出てくる。
この日展示を見ていたお客さんたちも、「うちの近所にあるわ」とかそれぞれの長屋の思い出を口々に喋っていた。
文書があって、借りたお金を返済できないと家財を取り上げられてしまうんだけど、その記録で住人がどういうものを所持していたかがわかる、家財が家付きのものか私物か判別できるとか、なるほどいろんなことがわかるんだな〜と思いつつも、すべて売り払っても大した金額にならなさそうな少ない家財一式を見て、これらを取り上げられたこの人はどうなっちゃったんだろうとついつい考えてしまう。
近代には日本一の人口を誇った大大阪の住宅のほとんどが貸家で、そのうち9割が長屋だったとか。アパートとかができるより前の時代に人口が爆発的に増えたから、長屋も増えたのかな。
壁に貼られた長屋マップが労作。
關一市長のときの都市計画で長屋に規格ができつつも、古写真を見ると長屋ごとにけっこう個性があるように見える。
ちょっとした植栽と門構えがあって、2列くらいの瓦屋根があったり破風があったり。
洋風化したり折衷だったり。
建具などと写真パネルを組み合わせた見せ方が面白かった。
実際の部屋で使われている感じがわかりやすい。
展示のなかには開高健旧宅の紹介もあった。
幼少期に暮らした長屋の玄関で使われていたタイルだそう。大阪歴史博物館に収蔵されているらしい。
大阪の作家関連のものなんかもいろいろ持っているのかな。
展示の最後の部屋は、現在も残る長屋のリノベの事例をパネルと模型で紹介していた。大家と店子のコミュニティ、そしてOPEN NAGAYAへ……。
大阪には登録有形文化財指定の長屋が4軒だったかあるそう。
そういえば北浜長屋ってよく前を通るので見慣れてしまってあまり疑問に思わなかったが、考えてみれば土佐堀通沿いのあんな場所によく長屋が残っているなあ。奇跡に思える。
近世から近代、そして現在へと見ていく中で、長屋に対して抱いていた印象が変化して、ひっくり返るような展示だった。
写真のなかに飛び猫の写真があって、猫がいる〜とうぉるさんと話していたのだが、見終わって展示室から出たところでしっかり使われているのに気がついた。
ショップを見ると、「大大阪モダニズム」展の図録があって、昨年中之島や片岡安の展示を見て、このへんがまとまっている本がほしいなと思っていたのでちょうどいいと購入。
今昔館を出て、天神橋筋商店街を南下する。
途中HATSUTATSUでパンを買い、扇町をすぎるくらいぶらぶら歩いて菊水という喫茶店でミックスジュースを飲んでおしゃべりして解散。
この日のおみやげ。
台湾キッチンでおやつと、電鍋柄の小さなポーチは思わず買ってしまった。それからタイルの展示を見た記念に台湾のタイルのマグネットをいただきました。